パンダ (p.1249)

「ヒマラヤから中国にかけての産地にすむ動物。特に、ジャイアントパンダ」
辞書の説明は、当然のことだがパンダを巡る社会的背景については書かれていない。
例えば、上野動物園のパンダばかりを追いかけるマスコミは明らかに視野が狭い。生まれたときには号外を出す大はしゃぎの新聞まで現れたが、すぐに死亡してしまうと途端にしぼんでしまう。
南紀白浜のアドベンチャーワールドには一時6頭もいたが、うち3頭が成獣になり中国にもどして繁殖の役にたてた。しかし、そのようなニュースを在京マスコミは取り上げたのだろうか。
たった1頭しかいないパンダを見ようと並んで待ったが、やっと対面できても寝てばかりいる。ぐずぐずするなと追い立てられてゆっくり見ることもできない。数頭が群れており、見物人がパンダを抱くこともできる中国の動物園とは大違いだ。