sankoku7のブログの新着ブログ記事
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【第七版】312ページ かんとうだき【関東煮き】〔関西方言〕おでん。また、おでんを砂糖・こしょうでこく味つけしたもの。関東煮(に) 【第八版】320ページ かんとうだき【関東煮き・関東炊き】〔関西方言〕おでん。関東煮。かんとだき。 【解説】 大きなちがいは第八版では「かんとだき」という読み方をつ... 続きをみる
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「順々にひざを動かして、座席をあけること。」 典型的な東京ことばである。美しくて上品な語の典型として例に挙げられるが、関西ではまず使わない。理屈を言えば、膝を中心に体が動くというのか。尻を動かすことによって膝が動くのだ。膝を中心に体が動くのは足の不自由な「いざり」である。 しかし「お尻送り」は下... 続きをみる
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「流して(中へ)入れる」 これは関西でも使われる標準語である。他に「叩き込む」「落ち込む」「駆け込む」「書き込む」「聞き込む」など。 一方で「入れ込む」「映り込む」「落とし込む」のように主に東京で使われる語もある。「三国」にはこの差について触れてほしい。
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②材料を、文章・図など、きまった形にまとめる。 これぞ〔東京方言〕ではないか。編集者が東京人に偏在した「三国」にはこういう表現がふつうに出てくる。複合語を使えばかっこいい響きを感じるのだろうか。同じ三省堂から出ている「新明解」には「落とし込む」の見出しはない。用例を一つ。 「中国の高速列車のレベ... 続きをみる
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これは「和製英語」だとちゃんと書いてくれているのは嬉しい。 巷ではこれを略して「ガススタ」派と「ガソスタ」派に分かれているようだが、これ自体がネイティブにはまったく通用しない和製英語である。 米語では filling station, 英語では gas station なのにどうして「スタンド」が... 続きをみる
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①一つのものの中に入れる ②何か一つのことに、意気ごんでのめりこむ ③競走馬が、気負ってそわそわする ふ~ん、という感じだ。いろいろ細かく解説してあるが、関西人には読めば意味はわかるが、会話では一度もお耳にかかっていない。東京ではふつうに使われるのか。③に至っては競馬とは無縁の者には初耳だ。削除し... 続きをみる
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-んち〈接尾〉〔話〕…の家(ウチ) 「ち」は「うち(家)」からきているから見出しは -んち【-ん家】〔関東方言〕としてもよいのではないか。 この言い方は関西ではまず使わない。東京人はなんのためらいもなく「ここんちいいねぇ」(この家はいいねぇ)と言うが、どうしても「心地いいねぇ」と聞こえてしまう。
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「コラボレート・コラボレーションの略」とあるが、「コラボ」という略語が和製英語だという記述はない。 ユーフォー (p.1582)もそうだ。 UFOをつないで読んで「ユーフォー」としたものだが、これはネイティブに通じない和製英語だという注をつけてほしい。
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「れんちゅう」と「れんじゅう」はどのような使い分けがあるのだろう。 「れんじゅう」は古風な言い方。②古風な音曲などの一座の人々」が語源だろうが、これはすでに廃語に近い。 「れんちゅう」にある〈軽く見て使うことが多い〉の注は当たっているが、今はほとんど聞かない。漢語は堅苦しくて遠ざけられるのか。
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「なかま、連中」 ふつう、悪い意味で使われる。昔はよく「不逞の輩」が使われたが、今は死語と化した。 今、大の大人が使うと「差別発言だ」と騒ぎになること間違いなしなので、使わないようにしましょう。
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今まで当然と思われていた事実も長く使われていると必ず反発する人が出てくるものだ。 予想どうり、これを「ひとだんらく」(p.1283)と言う風潮が出てきた。ある調査によると、これが65%を占めるという。 「いちだんらく」はすべて音読みでなんら異論はないが、「ひとだんらく」は「ひと」だけ訓読みで、残り... 続きをみる
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さかて【逆手】(p.560);ぎゃくて【逆手】(p.350)
これらの使い分けは微妙だ。 NHK放送文化研究所のQ&Aを見ても「放送では、ひゆ的に言う場合に限って両方の読み方をしています」とだけあって違いがよくわからない。 「さかて」は「訓+訓」、「ぎゃくて」は「音+訓」なので前者のほうが筋が通っているようだが、ことばは理屈通りにはいかない。この勝負痛み分け... 続きをみる
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〔残りをすてて〕おしまいにする「調査をー」 ふつうはこの意味で使い、これには何の異論もない。 ところが、テニスの試合を放送していた某テレビアナがこんな言い方をしていた。 「選手は苦しみながらも打ち切りました」 「打って打ってついに勝利を勝ち取った」という意味で使ったのだろうが、何かと「-切る」をつ... 続きをみる
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「服装や態度にいやみがあるようす」 この説明には「言動」が抜けている。某辞書には「多くは服装や言動、態度が気取っていて不快感を与える」とある。『三国』が意図的に避けたとは思えないが…。 東京人の言動には「きざ」を感じることが多々ある。
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「やりそこない。まちがい。ミステイク」 「三国」のこの説明にはなんら問題はない。 ところで、最近発売された「広辞苑」には次から次にミスが指摘されている。 この辞典の特徴はことばの「辞典」と、歴史・文化に関する項目を取り入れた「事典」をコラボさせたところにあるのだが、ミスはこの「事典」の部にばかり... 続きをみる
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「長く続いているものの始まり(終わり)」 言い換えとして「はじ」「はしっこ」が上がっている。 「はしっこ」は良いとして、「はじ」や「はじっこ」は東京弁だろう。関西人はこの使い方には強い抵抗がある。 なぜならそれらは「恥じ」を連想させ、自虐的な感じを抱かせるからだ。 これを何の抵抗もなく口にする東京... 続きをみる
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「〔大阪などの方言〕酒のつまみ」 「三国」はふだん〔関西方言〕と書くのに、「あて」をよりによって〔大阪などの方言〕としたのは確たる根拠があるのだろうか。「など」は具体的にどこの地域を含むのか。ここは〔関西方言〕で良いのでないか。「あて」は東京でも通じるという人もいるし、関西でも世代によって使わない... 続きをみる
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「おりて行く」「おりて行って立つ」 う~ん、意味はわかるがこれは「東京方言」だろう。 例にあがっている「バスから降り立つ」は関西ではまず使わない。 「バスから降りる」で充分ではないのか。 東京では複合動詞が好んで使われる好例だといえる。
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「(魚をとったりするために)堀や池などの水を全部くみ出すこと。」 この語は寡聞にして知らなかった。 同じ意味を表すことばに「池干し」「池ざらい」「ざっこざらえ」「じゃっかい」「ドビ流し」「ぽんつく」などがある。「三国」に「池干し」の記載はない。 筆者が小さかったころは「じゃっかい」と言っていた。... 続きをみる
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「肛門からもれる、腸の中のガス。おなら」 関西弁ならではの表現が「(何もする事がないから)屁えこいて寝よか」 とか、子どもの遊びで「だぁるまさんが転んだ」を「坊さん(ぼんさん)が屁をこいた」 という。「ぼうさん」ではなくて「ぼんさん」である。 関西弁は品がない、と東京人の顰蹙を買うだろうが、そのユ... 続きをみる
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〔関西方言〕おでん。関東煮。 『三国』は何でもかんでも関西方言と安易に決めつけるところがある。 「かんとうだき」は東京でも通じる(もっとも「関東煮」や「おでん」が主流だが)ので、けっして関西方言ではない。本当の関西方言は「かんとだき」と「う」を省略した言い方である。この違いをはっきりしてほしい。
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「学術・技芸、および日常社会のことがらを広く集めて解説した辞書」 問題なのは岩波書店が出している「広辞苑」である。 この辞書は「国語辞典」でありながら「百科事典」も併記したところにウリがあるとするが、この「百科事典」の部は左に偏向していて新版が出ても一向に書き換えようとしない。一言で言うと日本を貶... 続きをみる
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文字通り「男と女」のこと。 辞書には「男女共学」「男女同権」が載っている。 最近は「男女共同参画」ということばができた。 時代の流れとともに女性の地位向上を求める声が大きくなっていくことがわかる。 最後のは、「女」が上で「女男共同参画」としたいのが女性の本音だろう。「女男(じょなん)」は「女難」に... 続きをみる
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「長く病気でねていて弱ったときなどに、からだの圧迫を受けやすい部分にできるえそ(壊疽)」 どうしてこんな難しい語を使うのか。外国人看護師いじめだ。日本人でもこれを漢字で書ける人はほとんどいないだろう。どうして「床ずれ」ではダメなのか。「壊疽」も難しくて説明が必要だ。
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最近の若者は何かにつけて「やばい」「マジ」の連発だ。 両方ともシラブルが少なく発音しやすい点が受けているのだろう。 「やばくねぇ?」「超やばい」など、語彙の少ない若者の精神構造のほうがやばい。
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「判官贔屓」を「ほうがんびいき」と読むのか「はんがんびいき」と読むのか、 どの辞書の説明を見ても決定打はありません。 もともと「ほうがん」と格調高い読み方をしていたところ、「はんがん」という現代風の読み方が優勢になってきたように思います。 「重」を「じゅう」と読むか「ちょう」と読むのか。 「捲土重... 続きをみる
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「膝送り」とは〔「お-」の形で〕すわっている人が順々にひざを動かして移動し、席をつめること。ひざぐり とある。これが東京弁にあたるが「三国」には「東京弁」という表現はない。 以下は某新聞の記事から。 「おひざ送り願います」。一度使ってみたかった。「席を少しつめてください」という意味で、かつて普通に... 続きをみる
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「あっさり見失う」という言い方がはやっているが、何となく違和感を覚える。 「こちらが何もしないのに易々と」の意か。 「三国」には 「あまりこだわないで決めるようす」(例)あっさり許す 「手間がかからないようす」(例)あっさり勝った とある。 「見失う」はこだわりや決断とは両立しないので、変に思うの... 続きをみる
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「何か一つのことに、意気ごんでのめりこむ」 これは東京方言だろう。関西では「パソコンに入れ込む」「サッカーに入れ込む」のような使い方には違和感を覚える。 ところで、「落ちこむ」「ふさぎこむ」「駆けこむ」「盛り込む」は関西でも使うが、この違いはどうして出てくるのか。
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「しばく」〔関西などの俗な方言〕 ①たたく、痛めつける ②食べる、する ②は完全な死語。これは削って、①のみ記載するのがよい。 「どつく」〔関西などの方言〕〔俗〕強く突く、なぐる、どづく(例)どついたるで 関西はがらが悪いと関西方言を見下す「三国」だからこその収録だ。本音は「俗な方言」というよりも... 続きをみる
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「江戸っ子が上方(カミガタ)の者をあざけって言ったことば」 出典は江戸時代式亭三馬の「浮世風呂」。ほとんど死語になっている上方ことばだけをどうして載せるのか。この対になるのは同じ作品に出てくる「関東べい」だが、関東びいきの「三国」はこれを収録していない。載せるなら両方載せる、載せないなら両方載せな... 続きをみる
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「地球上の各地方によってちがう、標準時刻の差」 ちなみに「新明解」はより科学的に 「時刻として、各地点の地方時を採用すれば、時差は、経度差15度につき1時間」 とある。その通りだが、実際はきわめて政治的な要素がある。 ネパールはインドに対する対抗意識からか、15分という稀な時差を設けている。また... 続きをみる
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「ものごとの多い少ないをかぞえたもの」 すべての分野で正しいわけではない。 政治の分野では大いなる「うそ」がまかりとおっている。 その典型は南京大虐殺による中国人被害者数だろう。当局は死者数を20万人から30万人に引き上げたが、事件当時南京の人口は4万人だった。どうしてそんなに多くの死者が出るのか... 続きをみる
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これには二つある。 ①ちゃ-う〔関西方言〕…じゃない。「ちゃいまっせ」 ②ちゃう〔話〕「てしまう」の変化。ちまう。 ①が「関西方言」なら②は「東京方言」だろう。(「三国」は関西方言と言いながら、東京方言を断固認めようとしない) ①の「ちゃいまっせ」は古語ともいうべき表現で、今はほとんど聞かない。ベ... 続きをみる
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「最後に卒業した学校の段階」 A大学がB大学より上だと自慢するスケールの小さな自尊心。 東京にはMARCHG(明治青山立教中央法政学習院)などという造語があるそうだ。 その上に早慶上智、その上に旧帝大があるとする。 しかしそれは日本国内での論議であり、グローバルな視点がゼロだ。 従って、毎年春某週... 続きをみる
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「三国」は「あくみょう」に、「新明解」は「あくめい」に語義を載せています。 次のことばはどう読むか。 「悪名高い」 1. あくめいたかい 2. あくめいだかい 3. あくみょうたかい 4. あくみょうだかい 1.と 3.は発音しにくい。連濁の法則に当てはまる 2.か4. を選びたい。そのどちらにな... 続きをみる
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「したたりおちるほど多く、汗が出ること」 次のうちどれが正しい表記だろうか。 1. あせみづく 2. 汗みづく 3. 汗水漬く 4. 汗水漬 5. あせみずく 6. 汗みずく 「みずく」は「水に漬かる」「水に浸る」からきているから語源に忠実な3が良い。 「三国」も示しているように本来は「みずく」で... 続きをみる
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「〔女性や俳優が〕けしょうをしていないこと。すがお」 今は女性語として定着しているが、もともとは歌舞伎界のことばだったという。それなら「俳優」は「男優」のことになる。 「すっぴん」は肩の凝らない言い方だが、年輩が使うには気恥ずかしい。一方「素顔」はフォーマルな言い方。「素顔のままで」は自然だが、「... 続きをみる
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これは見出し語に載っていない。 ちょっと言いよどむとすぐに「なんだろう」や「なんだろっ」を連発するのは東京人だ。 関西人にはいかにもキザに聞こえる。関西では「ええと」ぐらいか。 「なんだろう」と言う前に自分の考えをまとめてからしゃべれ、と言いたくなる。
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「常識による理解をこえるもの」(例)異次元の発想 最近有力新聞の見出しに「別次元」という言い方が出た。 「意味ある「61」別次元、初出場で痛感」 アメリカの PGAtour で3日目まで4位だった日本人プレーヤーが最終日に9アンダーの61を出し、2位に5打差をつけて優勝した記事である。 「異次元」... 続きをみる
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「日本語の単語や句などを一定の順序にならべ、表記・意味・使い方などを日本語で説明した辞典」 最近は電子辞書が出てきて紙の辞書の売り上げが減っている。しかし、よく考えてみると無料で利用できる on-line サービスは小学館の『デジタル大辞泉』しかない。 三省堂の「三国」「新明解」や大修館の「明鏡」... 続きをみる
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「信じてよりどころとすること」 数字にはまやかしが多い。特に商品について。 「この器具の除染率は99.9%です。」うそ言え。この程度のうそでは過大宣伝にはならない。実際はその半分以下だと見てよい。 また、政治集会で主催側発表12万人というのは完全なうそ、公安の調べでは3万人だったりして。政党支持率... 続きをみる
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いっぺん。(例)一度来たことがある 最近気象庁は「数十年に一度」と並んで「五十年に一度」という言い方を採り入れるようになった。「50年に一度の大雨」「50年に一度の大雪」など。 「数十年に~」でよいのに、なぜジャスト「50年」なのか。49年や51年ではだめなのか、と突っ込みたくなる。自然を相手に... 続きをみる
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パッチ=長いももひき。〔もとは朝鮮語という〕(例)「必死のパッチ(=関西方言で一生懸命)」 これには心当たりがある。プロ野球の在阪球団が勝利したあと、ヒーローが勝利者インタビューで「選手たちは必死のパッチでがんばっています」と言った。関西の視聴者は我が意を得たりと思わず笑みがこぼれたが、在京テレ... 続きをみる
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〔動詞のあとについて〕終わりまで…する。そこで終わりにする。(例)泳ぎきる、逃げきる、使いきる、言いきる 最近「勝ちきる」ということばがはやっている。これは東京弁だろう。スポーツ関係のアナウンサーに多い。「100メートル競走を勝ちきりました」のように。 それなら、「勝った、勝った、また勝った... 続きをみる
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〔助動詞「べし」の連体形〕 「信頼すべき情報」「いかに生きるべきか」などのように動詞のあとにつく。 最後に「そんなことは言うべきでない」を「そんなことは言わないべきだ」は、俗な言い方」とある。さすが「三国」の説明は行き届いている。 娘が出産の際病院の不手際によって極度の後遺症が残ったため母親が裁... 続きをみる
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ここでは「作法」の読みかたについて。 ①さほう ②さくほう ③さっぽう ①は起居動作の正しい方式。現在は「ク」が脱落したこの読み方が主流。 ②は〔文〕で(文章などの)作り方。(例)小説作法。改まった感じ。 ③写真家の土門拳は自著「写真作法」を「しゃしんさっぽう」と読ませている。さらに改まった感じだ... 続きをみる
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一つの色のはばは広い。「青」といっても秋晴れの空や深い海ばかりではない。 信号の「青」はどう見ても緑だったり、つやのある馬の「青」は青みがかった黒だったりする。 「青々とした」と繰り返すとまぎれもなく青色を表すが。純粋な和語は奥が深い。
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①ひとしな ②ただ一つのしな ここでは①について。「いっぴん」と「ひとしな」ではニュアンスがちがう。 「ひとしな」の項目だてはない。 前者は音読み、後者は訓読み。もともと「いっぴん」と読んでいたところに後から「ひとしな」の読みが出てきたのか。訓読みは柔らかく女ことばの感じ。
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奥さん=自分の妻、かみさん。 自分の妻を他人に紹介するのに「久しぶりに奥さんと出かけました」というのは照れ臭い。「久しぶりに女房(家内)と出かけました」なら抵抗がない。 「あなた」も妻が夫へ呼びかけるときに使ったが、今は夫が妻への呼びかけに用いるようになった。ことばは時代とともに変わる。
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「ヒマラヤから中国にかけての産地にすむ動物。特に、ジャイアントパンダ」 辞書の説明は、当然のことだがパンダを巡る社会的背景については書かれていない。 例えば、上野動物園のパンダばかりを追いかけるマスコミは明らかに視野が狭い。生まれたときには号外を出す大はしゃぎの新聞まで現れたが、すぐに死亡してしま... 続きをみる
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〔俗〕「(量の多い料理を)ぜんぶ食べてしまうこと」 〔俗〕とあるのはこれがTVから出た俗語だということ。 「量の多い料理」は必ずしもそう言えないときもある。2、3人前なら良いが、「おいしい鰻重を完食した」では1人前でも使う。 「新明解」や「広辞苑」に載っていないのはまだ完全に市民権を得ていないから... 続きをみる
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「首を切る」は「(勤めている所やその他の地位)をやめさせる」 「三国」にはないが 「首を斬る」は文字通り首をはねてしまう怖さがある。
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「特定のことばを悪いものとして、出版・放送などで使わないように圧力をかける〈使用を過剰にひかえる〉こと」 いつから放送禁止用語辞典ができたのだろう。対象となる語を一度でも使うと「それっ」とばかりこてんぱんに叩く。ひと昔前の文学作品にはそういったことばがいっぱいあった。それを出版する側は「今日では妥... 続きをみる
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「さん」「君」などの敬称をつけないで、名前だけで呼ぶこと。 日本では現職の首相が一部左傾集団から呼び捨てにされることがある。まるで被疑者か犯罪者扱いされたようで気分を害する。 こんなことは日本だけではないか。お隣の某国では裁きを受けている前大統領も必ず「被告人〇〇~씨(氏)」と呼ばれ、呼び捨てにさ... 続きをみる
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「〔関西方言〕ちがう。…じゃない。」 その通り。「ちゃうちゃう」と強めることもある。 次の意味が即座にわかればあなたも関西通。 「これちゃうちゃうちゃう」「ちゃう、ちゃうちゃうちゃう」 標準語では 「これはちゃうちゃう犬とちがいますか」「いいえ、ちゃうちゃう犬ではありません」
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「もとどおりにすることができないこと」 化学の世界にはあてはまるが、転じて政治の世界で使われるとその限りではない。 何事も辞書通りにはいかない。
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「あぶない」、「まずい」とよくない場合から 「すばらしい」と良い場合にも広く使われる。 「業績がよくないからボーナスは5割減だ」「やばいね」 「業績がよかったからボーナスは5割アップだ」「やばいね」 実際は悪いことのほうが多い。感嘆詞のように「やばっ、やばっ」と繰り返されると、他に言い方がないのか... 続きをみる
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「そのことに関係している国以外の国」 これが左傾化した新聞の手にかかると差別語扱いになる。 「日本と北朝鮮の(サッカーの)試合は開催国ではなく『中立国』で行う」のように。 いったい何のために、また誰に気兼ねして第三国→中立国と言い換えるのか。本辞書「三国」は差別語にならないのだろうか。
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「下品。下劣」 「三国」の項目立てにはないが最近「ゲスの極み」ということばをよく耳にする。 これより卑劣な人間はいないという最低レベルの卑語。 今は選良と言われた代議士先生までが平気で使う。これを使う本人が「げすの極み」だということに気付いていない。社会はここまで下劣になったのかと思うと嘆かわしい。
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「(韻文で)七音・五音と続いた形を繰り返すもの」 某在京テレビ「YOU は何しに日本へ」はなかなかの人気番組なのだが YOUが威圧的で上から目線に感じられるタイトルだ。「YOU」の代わりに「Sir」にしたら どうかと思うが即却下されるだろう。 詩や歌にはロマンを感じるものがいっぱいある。 「我は海... 続きをみる
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「(形動ダ)ふつうの程度をこえているようす。」 (例)「非常な努力」「非常にうれしい」 これらは自然な使い方だが、「非常に」のあとにじかに動詞をぶつける舌足らずな言い方がはやっている。 「非常に思う」「非常に感じる」 「強く」のような語句を略してストレートに言ったのかもしれないが、ぎこちない。
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「知る・思う」をけんそんして言うことば。 最近は若い者が「知りません」「存じません」の代わりに多用するが、その容貌や言動と合わず、ことばが浮いて違和感を覚えることがある。
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「写真の中に、偶然写る」 『大辞林』は「写真で、予期しない余計なものが写ること。」とある。 なお 「込む」(p.532) は 「すっかり…する」「じゅうぶんな程度になるまで…する」 とある。なるほど、そこで「偶然」「予期しない余計なもの」という意味が出るのか。 ●「東京駅の写真に写り込んだ『奇跡』... 続きをみる
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「本気・本格的であるようす」(ガチンコから来ている) いやなことばが次から次へと出てくる。ロートル層はまず使わない。 「ガチ切れ」(心の底から腹をたてる) 「ガチ泣き」(号泣) 「ガチ笑い」(大笑い) 「ガチ食い」(腹いっぱい食べる) 「ガチやせ」(極度のダイエット) 日本語がガチ乱れている。
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「時がたつにつれて、品質・性能がおとってくること。」 意味が転化して人や国に対して使われる。好意は感じられない。「老化」よりもキツい。 ●「劣化する日本人」 ●「東京劣化」 ●「アメリカが劣化した本当の理由」 これらはすべて本のタイトルだが、ひとりが使い始めるとすぐ右へならえする。 こういう日本語... 続きをみる
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これは「いつ」と「以来」の合成語なので、辞書の見出しにはない。 英語 since when の直訳だろうか。なんとなくぎこちない。 1.最後に~したのはいつ以来だろうか。 2.最後に~したのはいつぶりだろうか。 けったいな言い方が出てきたものだ。 「最後に~したのはいつのことだったか」でどうだろう。
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(造語)(⇐活動)ある目的のために活動すること。「美活」「終活」 他に「就活」「転活」「婚活」「妊活」「朝活」「特活」など。 これらは主に4音節から成る。それは口調が良いからだろう。 それなら、3音節の「部活」はどうだ。部活動ではなくクラブ活動の略と見て「クラ活」と4音節にしたほうが響きがよい。 ... 続きをみる
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「戦争や災害にあった国の子どもの幸福と栄養と健康を守るために作られた。国際連合の補助機関。」 まったく異議はないのだが、辞書は定義以上に書けないきれい事に映る。テレビや街頭で盛んに呼びかける募金に応じても、その金はどこに使われるのか。かつて学校の生徒から徴収した赤い羽根共同募金や東北地震募金は有効... 続きをみる
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ことばの海でもどんどん世代交代が進む。 〔古風〕とあるが、まさにその通り。 「アベックパトロール」「アベックホームラン」「アベック闘争」の例が上がっているが、最後のは聞いたことがあるような、ないような。 「アベック」をもじって「ツーベック」もはやった。この語を知っている人はかなりの年輩。今は「ダブ... 続きをみる
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「(感)おどろき・不満などを示す、あいづちのことば。」 これは東京方言だが、東京人によるこの辞書は「東京方言」の存在を絶対に認めない。 特に東京人があいづちに使うときのきざなニュアンスには触れていない。 一方、あいづちではないが「なんだ」(p.1125)には 「〔関西・中国・四国方言〕なかった。(... 続きをみる
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①(舞台上での)立つ位置。 ②立場。 問題になるのは②である。ここにあがった用例「自分の立ち位置を知る」は「関東方言」ではないのか。この言い方は関西では使われず「自分の立場を知る」という。我々はもちろんこの用法を知ってはいるが、実際に使うとなるとキザに感じられておもはゆい。 思うに東京弁は複合動詞... 続きをみる
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「恵比寿」にまつわる言われはともかく、ここでは表記法について。 以前は「ゑびす」「ヱビス」と書いた。 今は「ゑ」や「ヱ」は廃字になってしまったのか。 国語辞典であるからには、一言触れてほしかった。
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この辞書には「造語」の指示が目につく。 「前後」では「前とうしろ」という本来の意味に対して 「ぐらい、内外」(例)十人前後、百円前後 が造語になっている。名詞の後に接尾語のようにつける用法は場所を表す漢字本来の意味から転化したため造語扱いにしたのか。 他の語では、 だい【代】(p.866)「時代、... 続きをみる
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それぞれ30歳前後、40歳前後の人を表す和製英語。 古来から「みそじ」「よそじ」という美しい日本語があるのに、と思う。 ならば、50歳以上は中国語とチャンポンにして 50代=アラウー 60代=アラムー 70代=アラチー 80代=アラパー 90代=アラジウ 100代=アラバイ ではどうだろう。まった... 続きをみる
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これらの語が副詞的に使われることがある。若者層が好む言い方。 基本、毎日来る。 結果、ノイローゼにおちいった。 それぞれ「基本的に」「その結果」の一部をはしょったものだが、なんだかぎこちない。
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でんぷんで作ったうすくすき通った膜(まく)。ゼリーや粉薬を包む。 昔は風邪を引いたとき、なめくじをオブラートに包んで飲み込むと良いといわれたが、今はなめくじも見かけなくなった。 はっきりものを言わないことを「オブラートをかぶせたような言い方」と誤った使い方をする人がいる。かぶせただけでは中まで丸見... 続きをみる
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聞いて気にさわる(うるさく思う)ようす。 「障る」があるのでマイナスイメージなのですが、「耳障りがよい」という誤用が広がってきました。「障る」の語義が脱け落ちています。 この場合、「耳当たりがよい」と言いかえるべきなのですが、誤用もいずれは正用になるかもしれません。 なお、「耳触り」は良い、悪いの... 続きをみる
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「意外」は思ってもいなかった(ようすという気持ち)。思いのほか。 これがときどき間違って「以外」と書かれる。「以外」は「…のほか」と、人間心理とはまったく無縁のことばだ。どうして間違えられるのかまことに「意外」だ。 しかし、「意外」→「以外」だけでなく、「以外」→「意外」の間違いもある。文章の脈絡... 続きをみる
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「つなぐ」、「つながる」は昔からあったが「つなげる」は後発の感じがする。 「つなげる」は「つなぐ」だけでなく「つなぎ合わす」や「つなぎ留める」「つなぐことができる」のような多様な意味ももつので広まったのだろう。しかし、どうも「げ」の音が耳障りだ。 「つなぐ」が後にきた「食い繋ぐ」では「食いつなげる... 続きをみる
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ひじょうに腹がへっている。 「腹ペコ」のような俗っぽいニュアンスはない。 空腹を表す「ひだる(饑)し」を語頭の「ひ」だけで止め、後に「もじ(=文字)」と形容詞語尾「い」がついた。 これは「恥ずかしい」→「はもじ」、「寿司」→「すもじ」、「杓子」→「しゃもじ」のような文字詞(もじことば)である。女房... 続きをみる
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またとないほどすぐれた品物や作品など。 このことばを見たとき「品切れ」を連想してしまったが、その意味はなさそうだ。 「新明解」によると「絶」には六つの意味がある。 ①(糸を)たつ。(例)断絶、中絶 ②たえる。無くなる。(例)絶望、絶無 ③やめる。(例)絶交、絶食 ④へだたる。(例)絶海、隔絶 ⑤他... 続きをみる
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「三国」は 〔文〕「代議士」の別の呼び名。 としているが、これだけでは物足りない。「新明解」のほうが鋭い。 〔選出された、りっぱな人の意〕「代議士」の異称。(理想像を述べたもので、現実は異なる) 最後の()内の注釈はレベルが低すぎる2世議員を皮肉ったものだろう。
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「飲んでのどを通す。『酒を一気に飲み込む』」 「三国」の解説はこれだけだが、もう少し説明をふやしてほしいところ。 ①〈飲み下す〉土石流は100軒の民家を飲み込んだ。 ②〈理解する〉私はあなたの言うことがよく飲み込めません。 ③〈抑える〉口先まで出かかったことばをかろうじて飲み込んだ。
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〔和製 high tension〕興奮・緊張(キンチョウ)などで、気分が高揚(コウヨウ)しているようす。 ①「和製」とはよく書いてくれた。英語の high tension は静かな飛行場で突然銃の乱射があったときのような緊張感、切迫感を言うのではないか。 また「テンション」(p.1026) の項... 続きをみる
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「年配」と「年輩」にはどんな違いがあるのだろうか。 「年輩」は漢籍にも見られる本来の表記で、年輩の人が好んで使う。 一方 「年配」はわが国における当て字で、中年という意味で広く使われているようだ。それならせんぱい【先輩】、こうはい【後輩】はなぜ「先配」「後配」と書かないのか。やはり当て字は重みがな... 続きをみる
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(造語)①…するのがつらい(例)「(暴言が)聞きづらい」「(老眼で)読みづらい」 ②「にくい」(造語)の新しい言い方。(例)「(消えかかった文字が)読みづらい」 意味の境目が今一つわかりづらい(わかりにくい)説明だ。 これは「…するのが難しい」を表す「づらい」「にくい」「がたい」がすべて「づらい」... 続きをみる
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「スポーツの練習試合などで着る、ランニングシャツ形などのゼッケン。ビブ」とある。サッカーファンならご存知だろう。しかしこれは「(赤ちゃん用の)よだれかけ」が原義だ。今はまだ知らない層も多いが、サッカー熱が上昇してくれば浸透してくるかもしれない。
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国語辞典は「定義」を必要とする点で外国語辞典と異なる。和英辞典では「右」=right、「左」=left ですむところが国語辞典ではそうはいかない。 ①東に向いたとき南にあたる方。大部分の人が、食事のとき箸 (はし) を持つ側。(デジタル大辞泉)それなら、右手がないため箸が持てない人にはどう説明する... 続きをみる
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大学入試問題などの難易度が易しくなることをいう。しばしば誤って「えきか」と言われる。「易」には主に次の2つの読み方がある。①〔漢音〕「えき」つまり「変わる」の意。②〔漢音・呉音〕「い」つまり「易しい」の意。「容易」「安易」のように「易」が後に来るときは「い」と読むのに、「易化」のように前に来るとき... 続きをみる
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ここでは漢字「戦」を使った訓読みを見てみる。次のことばはどう読むのだろう。 「戦い」「戦う」「戦き」「戦ぎ」「戦く」「戦ぐ」 答えは 「たたかい」「たたかう」「おののき」「そよぎ」「おののく」「そよぐ」である。 100種類もの読み方を持つ「生」にはかなわないが、1字で7種類の読み方があるのは多いほ... 続きをみる
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「金欠」とはちょっと違う。金欠は持ち金がまったくないが、「手元不如意」は家に帰ればあるけれど今「手持ち金」がない状態だ。このことばには一概に老人語といって片付けられない味わいがある。
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最近「れる」「られる」の安易な使い方が気になる。敬語表現が乱れている。 筆者の体験談。旅行先で女性のバスガイドが「あまりお時間がありませんから、お昼は早めに食べられてください」とのたまった。こんな時は「召し上がる」を使ってほしい。 もう一つ。若いリポーターが年輩の人に「仕事は何をやられているのです... 続きをみる
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「尖端技術」ということばが生まれたと思ったらあっという間に「先端技術」に取って代わられた。「尖」が常用漢字に入っていないという理由である。ところが、韓国語では日本語の「尖端技術」を直訳した「チョムダンギスル」が今も使われている。こちらのほうが先鋭な感じがするが。
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〔俗〕まったくの逆。正反対。 このことばの響きに違和感を覚えるのは訓読みの「ま」と音読みの「ぎゃく」が混在しているからである。この言い方は某女性タレントが言い始めたのが広まったのか。今ではNHKのアナウンサーもふつうに使っているようだ。
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ちょっと前まで使われていた「便所」はもはや死語になったのか。「トイレット」も長いので「トイレ」に吸収されてしまった。外来語に「お」をつける「おトイレ」や、人間だけでなく「犬のおトイレ」という使い方にも違和感を覚えなくなった。慣れは恐ろしい。日本語には「手洗い」「手水」「離れ」「後架」「ご不浄」「雪... 続きをみる
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あいづちとして使われる「そうなんだ」は関東方言である。「へえ、そうなんだ」「ああ、そうなんだ」は「へえ、そう」「ああ、そう」でいいと思うが、流れに逆らうのはむずかしい。
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お言葉とは「ことば」の尊敬語。用例として「天皇陛下のおことば」とある。 ただ、何事にも例外はあるものだ。某左翼新聞は「天皇陛下のことば」といってけっして「お」をつけない。違和感を覚える。