2017年8月のブログ記事

  • じさ【時差】(p.615)

    「地球上の各地方によってちがう、標準時刻の差」 ちなみに「新明解」はより科学的に 「時刻として、各地点の地方時を採用すれば、時差は、経度差15度につき1時間」 とある。その通りだが、実際はきわめて政治的な要素がある。  ネパールはインドに対する対抗意識からか、15分という稀な時差を設けている。また... 続きをみる

    nice! 2
  • かず【数】(p.257)

    「ものごとの多い少ないをかぞえたもの」 すべての分野で正しいわけではない。 政治の分野では大いなる「うそ」がまかりとおっている。 その典型は南京大虐殺による中国人被害者数だろう。当局は死者数を20万人から30万人に引き上げたが、事件当時南京の人口は4万人だった。どうしてそんなに多くの死者が出るのか... 続きをみる

  • ちゃう (p.939)

    これには二つある。 ①ちゃ-う〔関西方言〕…じゃない。「ちゃいまっせ」 ②ちゃう〔話〕「てしまう」の変化。ちまう。 ①が「関西方言」なら②は「東京方言」だろう。(「三国」は関西方言と言いながら、東京方言を断固認めようとしない) ①の「ちゃいまっせ」は古語ともいうべき表現で、今はほとんど聞かない。ベ... 続きをみる

  • がくれき【学歴】(p.246)

    「最後に卒業した学校の段階」 A大学がB大学より上だと自慢するスケールの小さな自尊心。 東京にはMARCHG(明治青山立教中央法政学習院)などという造語があるそうだ。 その上に早慶上智、その上に旧帝大があるとする。 しかしそれは日本国内での論議であり、グローバルな視点がゼロだ。 従って、毎年春某週... 続きをみる

  • あくめい;あくみょう【悪名】(p.16)

    「三国」は「あくみょう」に、「新明解」は「あくめい」に語義を載せています。 次のことばはどう読むか。 「悪名高い」 1. あくめいたかい 2. あくめいだかい 3. あくみょうたかい 4. あくみょうだかい 1.と 3.は発音しにくい。連濁の法則に当てはまる 2.か4. を選びたい。そのどちらにな... 続きをみる

  • あせみずく【汗みずく】(p.24)

    「したたりおちるほど多く、汗が出ること」 次のうちどれが正しい表記だろうか。 1. あせみづく 2. 汗みづく 3. 汗水漬く 4. 汗水漬 5. あせみずく 6. 汗みずく 「みずく」は「水に漬かる」「水に浸る」からきているから語源に忠実な3が良い。 「三国」も示しているように本来は「みずく」で... 続きをみる

  • すっぴん【素っぴん】(p.768)

    「〔女性や俳優が〕けしょうをしていないこと。すがお」 今は女性語として定着しているが、もともとは歌舞伎界のことばだったという。それなら「俳優」は「男優」のことになる。 「すっぴん」は肩の凝らない言い方だが、年輩が使うには気恥ずかしい。一方「素顔」はフォーマルな言い方。「素顔のままで」は自然だが、「... 続きをみる

  • なんだろう

    これは見出し語に載っていない。 ちょっと言いよどむとすぐに「なんだろう」や「なんだろっ」を連発するのは東京人だ。 関西人にはいかにもキザに聞こえる。関西では「ええと」ぐらいか。 「なんだろう」と言う前に自分の考えをまとめてからしゃべれ、と言いたくなる。

  • いじげん【異次元】(p.70)

    「常識による理解をこえるもの」(例)異次元の発想 最近有力新聞の見出しに「別次元」という言い方が出た。 「意味ある「61」別次元、初出場で痛感」 アメリカの PGAtour で3日目まで4位だった日本人プレーヤーが最終日に9アンダーの61を出し、2位に5打差をつけて優勝した記事である。 「異次元」... 続きをみる

  • こくごじてん【国語辞典】(p.502)

    「日本語の単語や句などを一定の順序にならべ、表記・意味・使い方などを日本語で説明した辞典」 最近は電子辞書が出てきて紙の辞書の売り上げが減っている。しかし、よく考えてみると無料で利用できる on-line サービスは小学館の『デジタル大辞泉』しかない。 三省堂の「三国」「新明解」や大修館の「明鏡」... 続きをみる

  • しんぴょう【信憑】(p.745)

    「信じてよりどころとすること」 数字にはまやかしが多い。特に商品について。 「この器具の除染率は99.9%です。」うそ言え。この程度のうそでは過大宣伝にはならない。実際はその半分以下だと見てよい。 また、政治集会で主催側発表12万人というのは完全なうそ、公安の調べでは3万人だったりして。政党支持率... 続きをみる

  • いちど【一度】(p.78)

    いっぺん。(例)一度来たことがある  最近気象庁は「数十年に一度」と並んで「五十年に一度」という言い方を採り入れるようになった。「50年に一度の大雨」「50年に一度の大雪」など。 「数十年に~」でよいのに、なぜジャスト「50年」なのか。49年や51年ではだめなのか、と突っ込みたくなる。自然を相手に... 続きをみる

  • 必死のパッチ (p.1219)

    パッチ=長いももひき。〔もとは朝鮮語という〕(例)「必死のパッチ(=関西方言で一生懸命)」  これには心当たりがある。プロ野球の在阪球団が勝利したあと、ヒーローが勝利者インタビューで「選手たちは必死のパッチでがんばっています」と言った。関西の視聴者は我が意を得たりと思わず笑みがこぼれたが、在京テレ... 続きをみる

  • きる【切る】(p.382)

    〔動詞のあとについて〕終わりまで…する。そこで終わりにする。(例)泳ぎきる、逃げきる、使いきる、言いきる  最近「勝ちきる」ということばがはやっている。これは東京弁だろう。スポーツ関係のアナウンサーに多い。「100メートル競走を勝ちきりました」のように。   それなら、「勝った、勝った、また勝った... 続きをみる