しばく (p.640)、どつく (p.1068)

「しばく」〔関西などの俗な方言〕
①たたく、痛めつける
②食べる、する
②は完全な死語。これは削って、①のみ記載するのがよい。
「どつく」〔関西などの方言〕〔俗〕強く突く、なぐる、どづく(例)どついたるで
関西はがらが悪いと関西方言を見下す「三国」だからこその収録だ。本音は「俗な方言」というよりも「下品な方言」と言いたいのでは、と勘繰りたくなる。
例文の「どついたるで」は一般的ではない。例を出すならより一般的な「しばいたろか」と「どついたろか」がベター。
「しばいたろか」も「どついたろか」も関西全域で使われていると錯覚されそうだが、実際は主に大阪南部に限られる。教養ある人は語の存在を知っていてもまず使わない。
「三国」の関西ことばに対する認識は素人の域を出ていない。関西の識者の意見を積極的に取り入れるべきだ。