たちいち【立ち位置】(p.897)

①(舞台上での)立つ位置。
②立場。
問題になるのは②である。ここにあがった用例「自分の立ち位置を知る」は「関東方言」ではないのか。この言い方は関西では使われず「自分の立場を知る」という。我々はもちろんこの用法を知ってはいるが、実際に使うとなるとキザに感じられておもはゆい。
思うに東京弁は複合動詞を多用する傾向にある。一つの動詞を単独で使うより重みがあるからか。
「バスから降り立つ」(p.206) 関西ではこういう言い方は絶対にしない。「バスから降りる」である。ただ、「煮え立つ」「いきりたつ」「燃え立つ」「浮き立つ」(p.899) は関西でもふつうに使われる。この差は何なのか。