ながしこむ【流し込む】(p.1101)

「流して(中へ)入れる」
これは関西でも使われる標準語である。他に「叩き込む」「落ち込む」「駆け込む」「書き込む」「聞き込む」など。
一方で「入れ込む」「映り込む」「落とし込む」のように主に東京で使われる語もある。「三国」にはこの差について触れてほしい。

おとしこむ【落とし込む】(p.190)

②材料を、文章・図など、きまった形にまとめる。
これぞ〔東京方言〕ではないか。編集者が東京人に偏在した「三国」にはこういう表現がふつうに出てくる。複合語を使えばかっこいい響きを感じるのだろうか。同じ三省堂から出ている「新明解」には「落とし込む」の見出しはない。用例を一つ。
 「中国の高速列車のレベルが劇的に向上した背景として、日本を含む外国車両メーカーの技術移転を末端まで落とし込めたことと、IT技術の発展が挙げられる」
 筆者としては「適用できた」とでもするところか。

ガソリンスタンド (p.261)

これは「和製英語」だとちゃんと書いてくれているのは嬉しい。
巷ではこれを略して「ガススタ」派と「ガソスタ」派に分かれているようだが、これ自体がネイティブにはまったく通用しない和製英語である。
米語では filling station, 英語では gas station なのにどうして「スタンド」が出てきたのか。